wakatonoの戯れメモ

はてなダイアリーから引っ越してきました。

「カネを払っても元に戻らない」のがRaaSユーザに起因する場合

RaaSユーザの意図的な行動により、Ransomware被害者が「カネを払ってもデータが元に戻らない」となった場合、最たる被害者は Ransomware被害者よりもRaaS提供者になる可能性が高い。
これは、復号できないがため、カネを払わずバックアップから戻すという(攻撃者にとって一銭のカネにもならない)アクションをRansomware被害者に取られる可能性が高いからであり*1Ransomwareの出来不出来にかかわらず「ナントカというRansomwareに感染すると、カネ払っても復元できない」という風評被害Ransomware被害者を起点に広がり、「そんなRansomwareを生成するRaaSなんぞカネにもならんから使わねえ!」という(意図的に復元できないようにしたRaaSユーザ以外の)まともな(?)RaaSユーザはそのRaaSプロバイダを敬遠する理由になるからだ。

信頼性の高いSaaSであっても、プラスアルファをつくり込んだり実際にエンドユーザにサービス提供する会社がへたなことをやって、SaaSプロバイダまでまとめて疑われる構図に似ている(エンドユーザに(誤解とはいえ)疑われるサービス基盤を提供するSaaSプロバイダを誰が使いたいと思うだろうか?)。

もっとも、そのようなことを防ぐために、RaaSプロバイダ側もRaaSユーザを選ぶのではないか?(もしくは、RaaSで生成されるRansomwareは、暗号化や復号のためのコア機能はRaaSユーザには触らせないのではないか?)。

*1:そうでなくともバックアップから戻すだろうけどw