wakatonoの戯れメモ

はてなダイアリーから引っ越してきました。

博士としての研究テーマや仕事になりうるネタ〜べからずとべし〜

とはいえ、あまり突っ込んだことは書けないわけですがw、一応「こんな感じ」で落ち着いたということをちらほらと。

まず、「べからず」。やっちゃダメな方面をいくつか。

  • 新規性を主張出来ないネタ
  • 全くアタリが取れない内容やテーマ
  • 三者にテーマを求めること

まず最初ですが、どれだけ小さくても「新規性」がないことには、(サーベイ論文でもない限りは)査読でOKが出る論文にはなりません。マンガ好きな人ならば読んだことあるかもしれませんが、鉄鍋のジャン!の中の料理勝負で、ジャンが刀削麺を作って失敗した(これまで誰かが作ってきたものを一番うまく作ったが、ただそれだけ。新規性がない)というのを例に挙げると、分かる人にはわかるでしょうw
ちなみにサーベイ論文は私出したことないんで、よくわかりません(汗)。

で、次ですが、内容やテーマにどれだけ新規性が含まれる可能性があろうとも、その内容やテーマにカンが働かない場合には、これまた手をつけられません。
もしどうしてもやりたい場合には、分野や内容、テーマに関連した基礎を築いてからになります。もしくはやりながら基礎を築いてもいいですが、これをやった場合、立てたテーマがすでに議論済みとかいうオチになりそうなので、あまりお勧めはしません。

最後のやつは論外。筋はともかく自分で研究テーマを提案出来ないようでは、相当ヤバいです。
で、次は「べし」。「こんなところじゃないか?」というあたりですが

  • 新規性を主張出来るネタを彫り出す
  • 土地勘(?)が働く分野や内容、テーマを選ぶ
  • 自分自身でテーマや課題を提案出来るようになる

要は「やっちゃダメ」の裏返しです。
こんなテーマあるんかいな?と思う人もいるかもしれないですが、そんなのオレにもわかりませんw
ただ、土地勘が働く分野で自分自身があれこれやっているのであれば、「何がテーマになりうるか」「どこに新規性を求められるか」というのを(ピンポイントは無理にしても)ある程度アタリ付けられると思ってます。
あるトピックについて、結論が同じでも、導出の過程が違っていたり、結論に至った評価の観点が異なっていたりとなれば、その部分に新規性を求めることも可能です。また、すでに実施されていることであっても、その実施結果に関する客観的な考察が行われていなければ、その部分を補強することでOKになったりもしかねないので、自分がたどり着いたテーマを簡単にポイすることはありません(もちろん、掘り尽くされているような場合には、見切りを付けるというというのもやむなしなんですが)。
そしてラストの要件は、絶対条件といっても過言ではありません。そして、博士前期までの段階と、博士後期の最大の違いとも言えます。博士前期までの段階でも、ある程度の自主性は求められると思ってますが、博士後期は完全自主です(放し飼いとか放置プレイとかいろんな表現がありますがw)。そして、自分から議論の機会を「積極的に」求める必要があります。勉強するのと研究するのは、(個人的には)まるで違う能力が必要になってくると感じています。勉強するのは「研究のための道具をうまく使いこなす」というようにも取れますが、「研究は『それまでなかったもの』を生み出す能力」に通じてきます。
そのためにも、研究会での発表や、指導教官をはじめとする方々との日常的な議論の積み重ねを通じて、新たな知見を見出すということが必要になってくるわけです。