wakatonoの戯れメモ

はてなダイアリーから引っ越してきました。

セキュリティ・キャンプ2013の応募で残念な結果だった方々へ(1)

年齢的にギリな方々もいらっしゃるので,あまり参考にならない人もいるかもしれない.それでも,今後のステップアップもしくは爆発的成長の糧になればということで,エントリを書いてみる.

大きくは,以下の2つについて触れる.

  • 「やる気を重視する」のオレ的解釈
  • 1年あるとどこまでできるか

セキュリティ・キャンプ2013の応募で残念な結果だった方々へ(2)〜「やる気を重視する」のオレ的解釈

応募用紙に書いてある「やる気を最も重視する」ってのは,今も昔も変わらない.
「これ以上ないくらいにやる気を込めた!」という応募者(落ちたけど)という人も相応数いるのではないか?と感じている.
それではいったい,「どこで差が出るのか?」を書いてみようか.

  • 「やる気」と「実力」はある程度比例する
  • 書いてある内容を見ると「実力」はある程度推し量れる

「やる気はあるんだ」と主張する人は多いが,それを他の人に見えるようにしてくれている人は多いようで少ない.落ちた人のうち,来年も応募しようと考えてくれている人は,「自分の書いた内容のどこに不足があるのか」を全力で見直したほうがよいだろう.

あと,「やる気があっても内容についていけるか」というところも重要だ.
やる気があっても内容についていけないと,当人にとっても不幸なのである.

あと,同じ「やる気がある」と言ってくれてるのであれば,自分を参加させたほうがいいぞ,と思わせてくれる人を参加させたいのは普通の考えである.ところが「自分を参加させたほうがいい」と思わせるためには,いろんなやり方がある.たまにひたすら「やる気がある」とだけ主張する人がいるが,残念ながらそれだけでは何の判断も行えないし,通った人は何らかの形で「その主張を具体的に示す」ということをやってくれている.
具体的に示すための手がかりは,その年に各クラスで行う実施内容であり,応募用紙の設問にも示されている.そういうところできちんと自分の考え方や手がけていること,そして自分を参加させたほうが面白いということを主張してほしい.

セキュリティ・キャンプ2013の応募で残念な結果だった方々へ(3)〜1年あるとどこまでできるか

ある年でダメでも,次の年,そしてまた次の年に応募してきて,参加できた人もいる.
そういう人は,1年間本当にがんばってきたんだな,というような内容を応募用紙に書いてきてくれている.

それこそ,1年ということは,次回の応募開始までは300日程度を取れる.
その間,ひたすらバイナリと戯れてもいいだろうし,パケットデータを読み解き続けてもいいだろう.自分でWebアプリを作って攻略して,という日々を送ってもいいだろうし,あらゆる開発を行ってもいいだろう.

1日1日は長いようで短いが,それでもちょっとした情報を漁り,ファイルを読み,1つでも2つでも知見を積み重ねることが可能だ.そういうオレも,(応募者のみんなと比べると)だいぶ歳は離れてるけどw,そういう日々を送っていたし,今もそういう日々を送っている.手がけてる分野や興味範囲についてはいろいろと広いので,すべてについて語ることは難しいがw,それでも世の中で見られたインシデントについて考えを巡らせ,検証し,ということは日々やっている.

セキュリティ・キャンプ2013の応募で残念な結果だった方々へ(4)〜自分の目的のために手を動かすということ

まだ「これ」という分野に行き着いていない,もしくは自分でそういう分野があると自覚していない人は,そういう分野を見つけてほしい.
あくまで個人的な感覚ではあるが,そういう分野を見つけた人が,さらなる知見や見方を身に着ける手伝いをするのが講師陣の役割であると心得ている.
お金も人も潤沢にあれば,あらゆる人に対してそういった手伝いを行えるとは思うのだが,残念ながらセキュリティ・キャンプという取組にはそんなに大きな力はないw.
となると,日々何かを追い求めて自分なりの蓄積を行い,講師陣に対して応募用紙というインタフェースを通じて見せてくれた人に対しての取組となる.これはもはやしょうがないところといえる.
セキュリティ・キャンプは最終目的ではなくあくまで手段であり,通過点である.キャンプのために何かをするというよりは,自分が取り組んでいることに有用であるものを得るためにキャンプに参加する,というように考えてほしい.セキュリティ・キャンプという取組のために何かをするのではなく,自分がやっていることをさらに加速させるためにこの取組に参加する,という考え方を持ってほしい.
やる気があって手を動かしている人に対しては,現時点で提供できる最高のものを渡せるはずだ.今回選に漏れてしまった人は,そう考えて動いてもらえれば幸いである.

セキュリティ・キャンプ2013の応募で残念な結果だった方々へ(5)〜まとめ

いろいろ書いたが,まとめると以下のところに集約される.

  • キャンプはあくまで手段であり,通過点である
  • やる気をわかる形で見せてほしい
  • キャンプの期間中にやることについていけると思わせてほしい
  • 主張するポイントや手がかりは,きちんと提示されている
  • 1年でやれることは意外とある.考え,手を動かしてほしい

…1年間,がんばってほしいと切に願う.