wakatonoの戯れメモ

はてなダイアリーから引っ越してきました。

判決要旨かぁ…

えーと、司法判断については、オレは専門家でもなんでもないですが…


 北岡弁護士は「何が不正アクセスで、何が通常のアクセスなのか、正面からの答えは示されなかった。アクセス行為そのものよりは、その後の行為に引きずられた判決に見える」と指摘した。
「見える」どころじゃなくって、まさにこれそのものなんでは。
罪質、動機、態様、結果の4つの観点を総合的に勘案しないと、という感じするし、罪質と動機もさることながら、態様と結果がアレだったから、結果としてさばかれたんではないかなぁ、とか思ったり。アクセス行為そのものは、やった時点で形式的に罪が成立してしまうとして、その結果をもってどうするか(態様と結果)が一番問われた件なのかなぁ、と。

もちろん、そういうところをどこに話していいかわからなかったというのはあるかもしれなかったけど、そういうためにIPAセキュリティセンターとかが窓口整備したりしてると思ってたり。当時はともかく、今同じことやったらマッハで法廷送りになると思われ。

事件が発生した当時にさかのぼると、ダメなサーバ管理者は許せないけど、それをいきなり晒し上げるのはいかがなものかという、ある意味至極あたりまえな判断なのではないかと。さかのぼらんでも今もいっしょか。

情報抜けちゃった、どうしよう…と「まずACCSに持っていって」、相互に歩み寄るとかすれば、またちがった結果が出てきたのかも、ということを考えると、判決要旨としては至極まっとうだけど、不正アクセス禁止法判例として適切かどうかは疑問。もっとも判例が積み重なってきて、「形式的に罪が成立したから裁く」ではなく、「罪そのものの全体背景」というような感じで見るというような風になれば、それはそれでいいのか。