イケてないとは書いたが、全く意味がないとは思わない
多く行われている(であろう)標的型メール攻撃の訓練内容がイケてないとは書いたものの、一定の意味はあるとも考えている。
- そういう攻撃があるということを知ってもらう
- 自組織内の(こういう種類の攻撃に対する)強さというか脆さの現状把握を行う
訓練というのは、以下の2つの側面を持っていると考えている。
- 現状をあぶり出し、改善点を見つけ出す
- いつくるかわからない本物の攻撃に適切に対応できるよう、基本動作をマスターさせる
この2つの目的を達成するために必要なことを考え、実装していき、よりよくしていくためのネタを洗い出し、組織を強靭にしていくのが訓練を企画する側の責務だ。その責務を忘れず、「開封率が下がった/上がった」と結果に一喜一憂するだけでなく、本質的に必要なことを地道に遂行していくことこそが、サイバー攻撃の脅威に対抗するために有効な手段の一つである、と信じている。