ツールがあれば情報流通はするのか?
ツールなんて from 無稽筆談(2004-02-20分)より。
「ツールを入れるのが目的になる」とありますが、個人的にはもう少し頭痛がするような動機になるのかと思います。それは
というあたり…頭痛が…。
ここでのポイントは、あくまで「目的は問題解決」というところにあります。そして、問題解決のためには
- その問題は何に起因して発生しているのか(要因分析)
連関図なり、特性要因図なりを活用する
- 分析して洗い出された要因のうち、何を解決するとより大きな効果が見込めるか
パレート図などを活用する
- 解決するために必要なものは何か
というステップが必要なはずなのですが、これをすっ飛ばしていきなり「ツール」と叫びだす人が多いこと多いこと*1。
仕事柄、ユーザ企業の動向もシステム構築企業の動向も押さえておく必要があるので、どちらの言い分も(間接的ではありますが)聞きます。が、このあたりに気づいていない(もしくは気づいていても即効性がある解決法*2をいきなり探し始める始末。
そりゃ、すでにあちこちで同様の地雷を踏みまくっていて、そのための解法が確立しているような問題であれば、ツールなりソリューションなりを導入して完了することもありますが、そんなおいしい話がごろごろ転がっているわけではありません。
…いいたいことは
- 問題解決に王道はありません
地味ではあるものの、ちゃんとやるべきことをやっている人たちだけが報われる仕組みになっています。
- ツール導入は成果ではありません
間接部門特有の〜というのもあるけど、直接「売上を増加させる」「期間をどれだけ短縮する」「どれだけコストを削減する」という直接的な数値目標に比べると、上記のような「(よもすると効果が定性的になりがちな)地味な問題解決活動」を成果に算入しづらい(間接部門の成果を適正に評価するためのメトリクス(評価指標)が存在しない)というところもあるのではないかと思ったりします。
ただ、これは現場とか間接部門というよりは、決定的に「評価をする立場の人」に責任があるのではないかと思います。
「評価をされる立場の人」のアピールというのも重要ではあるけど、そのアピールを汲み上げ、最終的にさらに上位の(それこそ)経営層などにアピールを実施するのはまさに中間管理職の(大変な)役目。
ということなんですね。
結論:問題解決のための手法の模索の結果、ツールを使うならばそれでいいですが、短絡的なツール導入は確実な失敗の元となるかなと。